n Clinicでは、
心の仕組みを分かりやすく説明するために、
無意識に決めつけている思い込みを
「思い込みVRゴーグルをかけている状態」
と呼んでいます。
昨今は、ストレス社会といわれて久しいですが、ますますストレスにさらされやすい時代であるといわれています。ストレスケアが重要視されている背景もあり、「根本的なストレス解消法」が知りたい方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、ストレスを取り除く方法である「対症療法」と「原因療法」について解説します。
【ストレスの対症療法って?】
1936年、ハンス・セリエは「ストレスとは生体の中に起こる生理的・心理的な歪みであり、このストレスを作るものが外界から加えられたストレッサーである」と発表しました。 私たちは、生活環境ストレスは①精神的ストレス(人間関係のあつれきなど)、②身体的ストレス(長時間の残業、過度の運動など)、③物理的ストレス(紫外線、騒音、温熱環境など)、④化学的ストレス(ホルムアルデヒドなどの化学物質)、⑤生物学的ストレス(ウイルス、細菌、寄生虫など)などと、大別してとらえることが大切であると考えています。
ストレスの解消法には様々ありますが、「自分自身の気持ちを誰かに話す」「瞑想する」といった方法なども有効な方法です。
自分の内側の気持ちを誰かに話すことは、思考を整理することにつながるため、よく実践されているストレス解消法です。「瞑想」も、自分の内面と向き合う時間を作ることで、心を落ち着かせる効果があるとされています。
他にも、スポーツに集中する、カラオケで歌う、などなど、あげてみればきりがない様々なストレス解消法があります。
これらの方法は、直接原因を取り除くというやり方ではなく心の安定をはかるものです。
不安が生まれる原因に直接アプローチする訳ではないので、対症療法的なアプローチと言えます。
対症療法 は、症状を和らげる効果が期待できます。
例えば、具合が悪いときに病院を受診します。
頭が痛い時には鎮痛剤、発熱したら解熱剤、吐き気がしたら吐き気止め、というように症状を落ち着かせる薬の処方を受けることがあります。対症療法で症状を和らげてから、原因を治療するのは効果的な方法です。
ストレス解消法を試してみても、ストレス症状が良くならないという人は、方法を変える必要があるかもしれません。
【原因療法なら「ストレスの根幹からアプローチ」できる】
ストレスの根幹にアプローチできる「原因療法」ならストレスの根本的な解決ができます。
対症療法を繰り返しても、原因を除去することにはつながりません。
例えば、雑草取りをするときにいくら草刈りをしても、根っこの部分が残っているとまた生えてきてしまいます。
この「見えている部分」を取り除くのが、 対症療法 と言えます。
原因療法は、見えている部分だけを取り除くのではなく、ストレスの「原因部分」である根っこごと取り除きます。
対症療法 は、一時的にストレスによる大変さを軽減できるメリットがあり、「原因療法」と組み合わせることで効果的にストレスを断ち切ることができるのです。
【脳のメカニズム(脳の認識の仕組み)】
ストレスの原因療法を実施する前に、脳のメカニズムを理解しておきましょう。
「なぜそうなっているのか」というメカニズムの理解が、ストレスケアに重要だからです。
脳は正確に感覚の情報をキャッチしているわけではありません。
わたしたちは、以下のような脳の認識のクセを持っています。
・部分だけを認識←→全体を認識できない
・違いだけを認識←→共通を認識できない
・過去とつなげて認識←→今ここを認識できない
・有限化させて認識←→無限を認識できない
実は、人間の脳のメカニズムにより、情報を正しく認知していません。
錯視(視覚における錯覚)があるように、事実をみることができない認識の仕組みがあります。
すなわち、わたしたち人間は、不完全な脳の機能による「思い込みVRゴーグル」を通して物事を見ているのです。
脳のメカニズムを知ることが、「自らストレスフリーになる」入口なのです。
【思い込みVRゴーグルを外すメリット】
脳の思い込みVRゴーグルを外すことで、いかに私たちが不要な感情や考えに支配されていたかに気づきます。
無意識の領域にアプローチすることで、今までいかに「自分だけの思い込みの中」で生きていたかを自覚できます。結果、自分らしく生きることにつなげることができるのです。
思い込みVRゴーグルを外すことで、0才~6才までに無意識で決めつけた「“夢の中“にすっぽり入り込んだ人生」から目覚められるのです。
まずは、思い込みVRゴーグルをかけていることを自覚することから始めていきましょう。
【思い込みVRゴーグルを外す方法】
思い込みVRゴーグルを外すためには、2つの方法があります。
個人セッションを受ける方法とグループワークを受ける方法です。
それぞれ簡単に説明いたします。
(1)無意識エンジン発見セッションをうける
無意識エンジン発見セッションでは、無意識にある0才~6才までに自ら決断したブレーキとアクセルを引き出します。
わたしたちは無意識下に、ブレーキとアクセルを備えた人生すべてを左右する「エンジン」を持っているのです。
個別セッションのスタイルで、無意識エンジンを発見することで、人生で常に行なっている意思決定のクセを自覚し、そこから自由になる道を見つけることができます。
(2)グループワーク
グループワークを行うことで、心の自然治癒力を発揮させ、旧いパターンを卒業していくことができます。
今までの人生が、その固定したアルゴリズムのパターンしか繰り返していないことを自ら確認し、人間誰もが同じ仕組みであることを実感することで、他者を理解する力を養います。
“楽しく気づきが広がるワークショップ”ですので、ぜひ参加を検討してみてください。
【まとめ】
今回は、ストレスを取り除く対症療法と原因療法の違いや、脳のメカニズムを解説しました。
ストレスを一時的に緩和する「対症療法」も有効ですが、ストレスを根幹から断つ「原因療法」を取り入れるのがおすすめです。
無意識エンジン発見セッションを受けることで、「思い込みが生まれた仕組み」をご自身が理解し納得することで、コミュニケーションの質が明らかに変わります。
思い込みの内容を自覚すると同時に「人間共通の仕組み」で思い込みがどのようにして生まれるのか、そのメカニズムの理解を深めることがとても重要なステップとなります。